正語

今年もあと僅かとなりました。
一年間ご苦労様でした。

今年最後のメッセージは

正語 Right Speech です。


言葉というものが、人間と動物を分けるものということができます。

そして、言葉は目の前にないものについて、考え、語る事ができます。

『この草原を、白い狼が横切って行った』と

過去形で語る時、

目の前の草原には、狼はいません。

つまり、現在だけでなく、過去や未来を語り
扱うことができるのが、言葉です。


そのことは、世界を、モデル化し、パーツに分け
組み立てなおし、操作できる・・・

つまり、現実の世界を、人形劇のように、モデル化して
頭のなかで動かしてみることができるということ・・

つまり考えることが
便利にできるということです。

犬でも 猫でも、考えるような顔をしますが・・


言葉がなければ、考えることが、すごく大変でしょう。



そして、この、目の前にないものについて、語れるということは・

『嘘がつける』ということを意味します。

言葉は、人間が作ったものです。

人の生活の便利のために、あるゆるものを、切り分け、区別し
名前をつけました。

例えば、雪の名前は、普通、ぼた雪、粉雪ぐらいでしょうが
北国ではたくさんの区別が有り
エスキモーにはもっとたくさんの区別があるようです。

そして、それは集団ごとに違い、仲間と敵を分けるものになりました。


虹は何色でしょうか・・七色に決まっているというのは

日本人だけのようです。

実際に虹を眺めれば

波長に寄って、徐々に変化するのですから、
きっちり、7つに分かれているはずがありません・・


言葉というのは、人間がつくったものです。

真実をありのままに表すことはできません。


禅で、不立文字というのはそのへんのことがありそうです。

すべての本当の世界は
実際には互いに支えあい、
原因と結果の
織りなす綾のように、

変化し続けるダイナミックなものです。


ソレが仏教の云う、諸行無常ということですが・・



そのことを言葉で考えている間は・・

実感できないのでしょう。

そこで、言葉の使い方に気をつけます。

全然言葉を使わないというのは、
難しいので、

せめて

不妄語 嘘をつかない
不綺語 言葉を飾り過ぎない
不両舌 仲違いさせるようなことを言わない

ということが、

正語 という戒めです。

なんか、やはり、語りすぎてしまったようです。

良いお年を!

コメント