渋沢は言います。
秀吉は信長に養ってもらっていたわけではない。
自ら箸を取って食べたのだ。
若い人で、大志はあるが、引きがない、
上司が引き立ててくれない、
などと言う人がいますが、
人材は求められていて、上に立つものは見ています。
小さなことをきちんとやれなければ
引き立てられることはありません。
私は18歳の時、大森実氏の講演を聴き、
感激し、壇上に上がって、いきなり
『お話に感動しました。
給料なんていりませんから、使ってください。』
と直訴して、いわば、昭和の世でも珍しい書生になりました。
ブリタニカに入って、最初はダメセールスでしたが、
そのうち新人の募集、教育を任され、
急速に頭角を現し、短時間でオフィス売上日本一になりました。
それ以降は、人を見出し、採用し、配属し、
育成する立場になりました。
世の中には、二通りの人がいるように思います。
自分の地位、立場にこだわり、
上司に好かれて出世しようとする者。
仕事の目的と成果にこだわり、周囲の評価を気にしない者。
自分の地位の安泰にこだわる上司は、
前者を好み、
大きな仕事を成し遂げたいと思う上司は、
後者を好むでしょう。
秀吉が天下人になれたのは、
織田信長に仕えたからで、
そうでなければ、あれ程の出世は望めなかったと思います。
そして秀吉も上司を選んだと考えるべきでしょう。

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