中国は商人の国で、
日本は職人の国だという考え方があります。
大工や左官、庭師、植木職人・・
板前に、家具職人、畳、和服、小物、陶器、漆塗り・・・
考えてみれば、彼らは一生をかけて
親方から仕事を学び、自分のものにします。
日本人は「細工」という、繊細な加工にこだわります。
そして多くの職人は、「寡黙」です。
口ではなんとでも言える、仕事が自分の腕の証明なのです。
天ぷらや、寿司の職人でも、
名人となれば芸術家といえるでしょう。
その時、職業=自己実現ということに成るのだと思います。
ロバート・ローゼンは臨床心理学者ですが、
「ヘルシーカンパニー」のなかで、
経営環境を整える事により、社員の生産性をあげ、
社員を健康にする目の具体例を上げています。
・ストレスの多い職務・物理的環境の改善、
・緊張した仕事上の人間関係の改善、不明確な役割や指示の改善、
・監督者の訓練、上司とのコミュニケーションの改善、
・表彰、キャリア開発制度の充実
・セルフコントロールの強化、職務の多様化、配置転換の機会、
・プロセス・スケジュールの决定、参加と自己管理の機会、
・チームでの問題解決、QCサークル
・起業家精神の発揮、全社的報酬プラン
・女性や退職者への配慮
などですが、
活発なコミュニケーションが重要と言うのは、
健康管理やメンタルヘルスの点でもいわれますが、
当然、仕事の生産性にも直結します。
世界一の調査会社ギャロップ社は、
最も大切で、意味ある調査として、
世界中の企業やNPO、公共機関の従業員を調査し、
生産性の高い法人の従業員にインタビューを繰り返しました。
その数は100万人を超えます。
そこで導き出した答えは、下記の12項目に
「はい」と応えられる職場環境が、
職員の生産性を高くするということです。
1. 仕事の上で自分が何をすべきか、
要求されていることが分かっているか?
2. 自分の仕事を適切に遂行するために
必要な材料や道具類が揃っているか?
3. 毎日最高の仕事ができるような機会に恵まれているか?
4. 最近一週間で、仕事の成果を認められたり、
褒められたりたことがあるか?
5. 上司や仕事仲間は、
自分を一人の人間として認めて接してくれているか?
6. 仕事上で自分の成長を
後押ししてくれている人が誰かいるか?
7. 仕事上で自分の意見が尊重されているか?
8. 会社のミッション/目的を前にして、
自分自身の仕事が重要だと感じられるか?
9. 仕事仲間は責任を持って、
精一杯クオリテイの高い仕事をしているか?
10. 仕事仲間に誰か最高の友だちがいるか?
11. 最近半年間で、自分の進歩に関して
誰かと話し合ったことが有るか?
12. 仕事の上で学習し、
自分を成長させる機会を与えられた事があるか?
この質問に1.全然そうでない、から、
5.まったくそのとおり、で答えるのです。
質問には極端な表現が多く、
「最高の仕事」とか、「最高の友達」とかいう表現が含まれ
そのような質問に「5」で答えるのはかなり難しくなります。
しかしそのような質問が
平凡な社員とすごい社員を見分ける鍵になるのです。
また、給与とか上司、組織構造など
重要そうな質問がない、という疑問がでます。
しかし、これらの点は誰にとっても、
優秀な人もそうでない人も、重要だということで、
業績を導く要因としての十分条件ではなく、
最低の必要条件ということなのでした。
つまり、生産性を上げるためには
この12の質問に、社員、スタッフが「はい」と
応える環境を作っていくということになるわけです。
これらの質問は、社員の自己実現と、
会社の生産性が直結することを表しています。
100万人のインタビューから見つけ出した、
生産性の高い社員の答えなのです。
さて、職人の世界では、親方や兄弟子は、
若い職人の成長を、厳しいけれど
注意深く見ていてくれているはずです。
しかし、それだけでは不十分だと思います。
例えば、素晴らしい腕前の畳職人でも、
畳そのものがなくなれば、
磨いた技術は、活かしようがなくなるでしょう。
組織全体として時代の変化に対応する、
組織の市場商品戦略が必要です。

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