東洋と日本

ある人が言われました。

「日本文化とは独自のもので
 単に東洋の一部ではない。」
【日本文化が世界を救う】という会をやってきましたが、
親しい友人から
「なぜ、日本文化が世界を救うのか」と言われ、
言葉に詰まりました。
私にとって、日本文化とは
2つの要素の組み合わせだと思っています。

一つは無我、無心という仏教の真髄的要素。

もう一つは、桂離宮、龍安寺、
・・・ 長谷川等伯、芭蕉、北斎などに表される
建築、庭園、美術などです。
自我と個人の自立、権利主張を軸とした
肥大する物質的欲望を無限の拡大を前提とし
投資がより大きくなって返ってくるという
経済成長思想はその限界が見えています。

国連で16歳の少女が、

「信じられない行い」
「お金のことばかり、無限の成長というおとぎ話」

と言っていましたが、その通りとしか言えません。

自我が存在しないというのが「無我」の思想で、

すべてのものは単独で存在できず
他のものに支えられている

という、仏教の根本思想は、構造主義でもあり、
現象論でもあり、複雑系でもあります。
現代なお、この思想を活かしているのは、
日本の禅ではないでしょうか?

物質は有限ですが、情報は無限です。

情報には三つの階層があり、
一つ目は、
有るか、無いか・・オンか、オフか

二つ目は
行動指示・・こうすればこうなるという計画
      こう行けばここにつくという地図
        設計図、プログラム、事業計画

これらは情報ですが、それ自体は
それを使って目的を達成するための手段にすぎません。

人間はどのようにして欲望を持つか、
起きて半畳、寝て一畳、天下とっても二合半
という言葉は、
人間が自分が生きていくために必要とするものは
限られていることを明らかにしています。
それでは、何が欲しいのか。。。
広大な国土、たくさんの兵士、
100人の兵隊が1000人の兵隊と戦えば負けます。

戦争に勝つためには、組織を大きくする必要がありました。
・・それでは、勝って何を手に入れるのか?
・・何を手に入れても、結局心が満足するかどうかだけです。
それでは、心が満足するための、
目的としての情報、これが第三の情報です。
心を満足させる目的としての
情報、音楽、文学、絵画・・・つまり、芸術なのです。
数ある日本人論の中でも最高傑作と言われる
『「縮み」志向の日本人』を読みました。
この本は1991年に買ったのですが、
30年近く読みませんでした。
題が気に入らない・・「縮み」というと、
矮小という感じがします。
それを書いたのが、李 御寧(イー・オリョン)
という韓国の人で、大陸の文化の師匠、
韓国人から見れば、日本人はちっぽけだ
と言っているようではありませんか。

しかし、どうしても、
【東洋と日本文化】というテーマを
詰めていくには必要な本でした。
読んでみて納得させられることが多くありました。
西洋人から日本人を見ると、
驚かれることがたくさんありますが・・
その驚きは
インドにも中国にも、韓国にも有ります・・

「甘えの構造」、「菊と刀」、「縦社会の人間関係」
に書かれていることは、韓国にも有ります。
1934年に韓国に生まれた彼は、
11歳まで日本語で小学生時代を過ごしました。
その日本語を自由に操る彼が、
日本に来て驚くことは何なのでしょうか。
それが、
一寸法師であり、扇子、姉様人形、こけし、だるま、
折り詰め弁当、北斎の富嶽三十六景の神奈川沖、能面、構え・・
日本料理、石庭、日本庭園の借景
これらを、彼は、日本は全てのものを縮め、
コンパクトにまとめ、無駄を排する、
『縮み』の文化なのだと、表現しています。
この本が日本論の最高傑作と言われるのは、
単なる日本文化論ではなく、
広がるか、縮めるかという、
主語ではなく述語を考えて、文化全体を見渡してみる
という観点のユニークさに有ります。
さてこの貴重な意見を読み砕き、
もう一度日本文化がなぜ、世界を救うのか
次週考えてみたいと思います。

コメント

  1. 穴澤孝太郎 より:

    お久し振りです。トーラスマーケティングで一年半もの間大変お世話になった穴澤です。お元気でしょうか?9/30のブログを拝見させて頂きました。現在芸術家として活動の幅を国内外に広げて活躍しております。活動の様子は以下のリンクを通して確認出来ます。『朝隠』という作品をリリース致しました。概要をお伝えします。画像が添付出来ないのが残念ですが、以下のページからご覧になれます。WEB上ではファイルを圧縮して解像度数を強制的に落とさなければならなかった為に品質に恵まれませんでしたが、メールでしたらスキャンした当初のままのほとんどをお伝えすることが出来るので、また連絡したいと思っています。
    https://camp-fire.jp/projects/201776/preview?token=e3nueuhw
    シュルレアリスムのアートマティックアート
    西洋的に見たその概要と、
    東洋の文化的先進国である日本文化のZEN(禅)。
    そのZENの中で語り継がれる平和の象徴が
    『円相』という概念である。
    これは作品として存在し続け、
    その円(まど)なる事象は対立のない心を現し、
    日本は精神的にその文化遺産を大切に守って来た。
    本来墨で水墨画風に描かれた伝統作品であるが、
    今回はそれを打破すべく、
    絵画として色という色調を作品の中でモチーフにした。
    この作品には、日本文化の象徴である『桜』の色を繊細に表現し、
    見るものを感動の渦に巻き込む為に、
    説明のいらない新しいアートの形を表現した。