論語

哲学

論語と算盤:孝行はしいるものにあらず

教育と情義『孝行はしうるものにあらず』渋沢の父は、栄一が23歳の時、栄一に宣言しました。「其許の18歳ごろからの様子を観ておると、どうも其許は私と違ったところがある。読書をさせてもよく読み、また何事にも利発である。私の思うところから言えば、...
論語

論語と算盤…かくのごとく誤解ありかくのごとき誤解あり

_金儲けのために競争し、道義の観念も打ち忘れて、いわゆる目的のため手段を択ばず、同僚を誤り、他人を毀ち、あるいは大いに自己を腐敗する。アリストテレスは「すべての商売は罪悪なり」といったそうだが、孟子もまた「富を成せば仁ならず、仁を成せば富ま...
論語

論語と算盤…果たして誰の責任ぞ

明治維新以来、文明は大いに進んだが、一方それに比べて商業道徳の方は進まない。このような話を聞くが、もとより、道徳の徹底を求めるのは当然といえる。しかしながら、道徳というものはその国の文化風土に根ざしたもののはずだ。例えば、「父召せば諾なし、...
世界観

論語と算盤…模倣時代に別れよ

なんでもかんでも、舶来品が優秀で、内地品を卑下する理由はない。維新から半世紀、東洋の盟主、世界の一等国を任ずる今日の日本国。いつまで欧米心酔の夢を見ているのか。有無相通ずとは、数千年前から道破された経済上の原則。我が国に適するものを作り、適...
論語

論語と算盤…天然の抵抗を征服せよ

1867年、ナポレオン3世の時代、パリで世界博覧会が開かれ、日本は、徳川将軍の弟、徳川民部大輔を特命使節とし、渋沢は、随員として渡欧しました。その時の旅は、横浜よりフランス船で、インド洋、紅海を経て、スエズに至り、まだ完成していない、スエズ...
論語

論語と算盤 相愛忠恕の道をもって交わるべし

渋沢はいう。およそ110年前の文章である。日中間は、同文同種の関係にあり、国の隣接する位置からも、古来よりの歴史からも、相提携するべき国柄なり。しからば、人情を理解し、己の欲せざる所にはこれを人に施さず。いわゆる相愛忠恕の道をもって相交わる...
論語

論語と算盤…文明人の貧戻(たんれい)

全欧の事変について、私の予想は全く外れた。私の予想以上に暴虐の人があったからである。いわゆる「一人貧戻なれば、一国乱をなす」文明の世界には有りうべからざる物との想像が過誤の観察となった。私はかえって文明人の貧戻なる結果ではなかろうかと、冷笑...
論語

論語と算盤…実業と士道

武士道すなわち実業道なり武士道の神髄は正義、廉直、義侠、敢為、礼儀などの美風を加味したもので、なかなか複雑な道徳です。商業においては、はなはだ乏しかった。「武士は食わねど高楊枝」というがごとき気風では、商売は立ち行きません。孔子は「富と貴は...
論語

論語と算盤 競争の善意と悪意

商業道徳というと、商売人にだけ道徳が必要のように思われますが、道徳というのは、世の中の人の道であり、孔子によれば「孝悌は仁を成す本」仁義にも忠恕にもなります。特に商売に望むのは競争に対する道徳です。切磋琢磨という言葉がありますが、競うから、...
論語

論語と算盤 ただ王道あるのみ

渋沢はいう。何事も、法に訴えるというのはいかがなものか。資本家と労働者の問題も同じ、権利だ義務だと法律に訴えればやがて感情的にもなる。資本家は労働者に対し王道で臨み、労働者もまた資本家に対し王道でのぞむ。関係する事業の利害得失は、両者に共通...