論語と算盤…ルーズベルト大統領とのやりとり

歴史

明治35年アメリカを訪問し、ワシントンで、ルーズベルト大統領に謁見しました。大統領は、日本について軍隊と、美術について称賛してくれました。

北清事変の時アメリカの軍隊が日本の軍隊と行動を共にし、日本の兵は、勇敢にして軍略に富み、かつ仁愛の情、に深く節制ありて極めて廉潔です。

また、日本の美術も、欧米人がいかに羨望しても、企て及ばざる一種の妙味を持っておる、と言ってほめてくれました。

渋沢は、自分は銀行家であって美術家ではありません。また、軍人でもないから軍事も知りません。
しかるに閣下は私に向かって軍事と、美術だけをおほめくださいましたが、次回に私が閣下にお目にかかるときには、日本の商工業に対してご称讃のお言葉のあるように、不肖ながら私は国民を率いて努めるつもりであると答えました。

明治35年は西暦1902年、この時のアメリカ大統領は、26代セオドルルーズベルトです。日露戦争で日本を支援したアメリカ大統領ですが、およそ40年後には同じ名前の大統領が日本と戦争を始めました。

そのころ、日本とアメリカの生産力の差は20倍といわれています。
商工業でアメリカが日本を称賛するどころか脅威と感じるのは、1980年ごろ…この会談のおよそ80年後くらいになります。

 

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