意識について ミチオ・カク

ミチオ・カクは、日系三世のアメリカ人で、
ニューヨーク市立大学で物理学の教授をしています。

ただの大学の先生ではなく、現代物理学の最先端、
超弦理論の第一人者でもあります。

1974年生まれで、
現在もたくさん本を出版されていますが、
彼が興味を持つ分野は多彩で、
私の読んだ中では、
【「神の方程式」万物の理論を求めて NHK出版】
が大変面白かったです。

彼によると、「意識」について書かれた論文はたくさんありますが、
ほとんどのものが科学的とは言えず
反証可能なものはほとんどない。

そこで彼は、科学的と言える「意識とは何か」について、
次のように言っています。

『意識とは、目標(配偶者や食物や住みかを見つけることなど)をなし遂げるために、
種々の(温度、空間、時間、それに他者との関係にかんする)パラメータで
多数のフィードバックループを用いて、
世界のモデルを構築するプロセスのことである。』
と定義しています。

平たい言葉で言えば
「意識」とは、目標を実現するために、
世界のモデルを心の中に描くことで
様々な、条件を設定し、自分に結果を戻すことにより、
描く絵の正確さを増す仕組み・・とでもいうか・・
これもわかりにくいかもしれません。
具体的に言ったほうが良いかもしれません。

彼は、意識レベルを4つに分けています。

● 意識レベル0:少数の単純なフィードバックループを形成する(植物レベル、脳は不要)
● 意識レベルⅠ:空間に関して世界のモデルを構築する(爬虫類レベル、脳幹)
● 意識レベルⅡ:社会のなかでの自分の位置づけを知る(哺乳類レベル、辺縁系)
● 意識レベルⅢ:未来をシミュレートする(ヒトレベル、前頭前皮質)

彼は意識を脳の発達段階に合わせて説明しています。

そして、人間のレベルで始めて、時間が組み入れられ、
こうしたらこうなる、という想像力を
発揮できるようになったというのです。

チンパンジーやゴリラなどの高等な類人猿でも、
明日のことを考えることはできません。

人間だけが、それができる・・というのですが・・
それでも、ただの物質タンパク質の塊である脳から、
美しい夕焼けを見て感動する
「心」が生まれることの説明になっているような気がしません。
現代の社会では、知的、論理的と呼ばれる左脳の分野は、
どんどん、コンピュータに置き換えられています。

読み書きそろばんは、全て、機械でできるようになりました。
今の所、人間にしかできないと思われる分野は、
感動する心、共感する心の分野と思われます。
来週は再び論語と算盤に戻りましょう

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