ティール組織

ティール組織は
フレデリック・ラルーという人の著書で、
日本では、2018年1月発売。
ラルーという人はマッキンゼーで10年以上
組織変革プロジェクトに携わった後、
エグゼクティブアドバイザーとして独立。

2年半に渡り、新しい組織モデルについて
世界中の組織の調査を行い、この本を執筆しました。
12カ国語に翻訳され、
20万部を超えるベストセラーになりました。

およそ600ページもあるので、読むのが大変です。
この本は、現在関西国際空港の役員となっている、
オリックスの元常務片平氏から、

「企業を生命体と考えている武田さんには必読の本」

と進められたのですが、600頁もあるし、2500円もするので、
腰が引けて、12月にでたイラスト解説版を購入し、
同じ著者でレベルを落としているわけではないというので、
安心して理解したつもりになっていました。

こちらはイラストが多く、220ページしかありません。
ところが、説明を試みるうちに、
色々わからない所がでてくるので、
今回やむなく600ページの本を購入し、
読みだしました。(まだ400ページ)
先ず、イラスト版で分かったことを概説すると
ティールというのは、色の名前で、
薄緑という感じの色であり、組織のあり方が、
人類の歴史の中で組織の目的が
社会の進化により変わってきた、その特長を色で表しています。
10000年ほど前、数千人規模の社会は、レッド。
4000年ほど前、農耕社会、宗教は、アンバー。
300年ほど前、科学と産業革命はオレンジ。
100年ほど前から、多元的価値観はグリーン。
最近は、進化型はティール。
私は、ティールを進化型というのは、
なぜか分かりませんでした。

600ページの本の原題を見ると、
Reinventing Organizations とあります。
Reinventing を辞書で引くと
再発明と訳されています。
直訳すれば組織の再発明となります。

人間が社会(組織)を作るのは、
一人では解決できない問題が発生し、
その問題を解決しやすいように
組織とその組織を維持するルールが出来ます。
一番最初のレッドという社会は、
戦争と略奪が狩猟とともに行われていました。

戦争は数の多いほうが有利であり、
兵士が命を掛けて敵と戦うには、
忠誠心と恐怖による支配が有効。
トップの気分により分前の分配が決められます。
この社会は裏切りが日常で、
トップといえど油断できない、
下剋上の世界でトップは恐怖で支配する。

信長の本能寺の変が典型です。
現代社会ではヤクザのような
非合法組織にしか見られない。

アンバーというのは琥珀色。
階級社会で、生まれながらに人生が決まります。
封建社会で、江戸時代のような身分制度ですが、
安定し、長期計画が建てられます。

現代社会では軍隊やカトリック教会などに見られ、
階級を表し役割を示す制服があります。

オレンジが、我々が一番馴染んでいる
科学と産業革命による工業社会で、
階級はありますが、実力主義で出世出来ます。
そのため常に競争し、戦い、勝ち負けがあります。
グリーンは、そのオレンジに疑問を提出する、
感情を重んじ、家族を基本にする
地位や金銭、名誉より大事なものがあるという
ニューエイジの世界。

最後のティールは、驚いたことに、
全員が平等で階層がない集団です。

計画も予算もなく昇進もなく、
意思決定はそれぞれの個人がします。

ただし、决定前に関係者全員の助言を聞きます。
助言を聞きますが、决定の責任は発案者にあります。
コンセンサスは必要ありません。
オレンジなどの組織に馴染んで育ってきた我々には
それでどうやってやっていけるのか、
と不安になるほどですが。
すでに世界で何万人の組織でも実行されているといいます。
介護士の組織も、学校も、株式会社もあります。
私がティールに希望を持つようになったのは、
今の日本の政治や官僚性に絶望的になったからであり、
この数年の政治や、コロナ騒ぎに対する対応を見るうち、
現在の政権が変わっても大きな変化はないだろうと思うようになりました。
田中角栄が倒れた後、
その政治思想は野党に流れ、
引き継がれました。

しかし、その混乱の中で、
官僚がその利権を拡大し、

建設国債は未来の国民も使うので、
借金で作っても良いという論理で無駄遣いを拡大し、
借金は1000兆円を超えています。

このままでは国の未来が危ういなどというのは
誰でも考えるでしょう。

しかし、この問題は、
政権担当者の個人攻撃をしても、
取り替えてみても大差はありません。
つまりはこの国の仕組み自体が
VUCAと言われる現代世界に対応するには
無理があるのではと考えるようになりました。
ティールという組織は、
発達心理学の幼児から成人に至る人間の欲求段階、
マズローの欲求5段階に対応している
ということを知りました。
生理的欲求、レッド。
衝動により行動。
安定と安心の欲求、アンバー。
衝動を抑え、家族内の地位を確定。
帰属の欲求、グリーン。
家族とともに平和な成長。
自我の欲求、オレンジ。
反抗期、思春期。
自己実現の欲求、ティール。
自分独自の才能の実現。
グリーンとオレンジの順序が違うようですが、
まあ良いとしましょう。
このようなアナロジーは理解しやすいと思います。
もうひとつの発見は進化という意味です。

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レッドからグリーンまでを第一段階と呼び、
ティールから第二段階に入ります。
第二段階とは自我から自由になる・・
・・エゴからの開放だといいます。
この段階まで進んだ精神は
人間の意識も進化するということを知るといいます。
私は人類が地上に満ち、人口の増加に
世界レベルでもブレーキが掛かり
日本の少子高齢化は不安になる要素というより
世界に20年先行している実験だと考えています。
人類は成長から、成熟期に入っているという
その観点と、ティールの世界観は似ているし
エゴの克服にいたります。

日本人の特質と私が考える
「無心」ということと結びつくと思います。
今回は、ティールという考え方の概略を
とりとめもなく記しました。

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