五輪書「地の巻」

五輪書をご存知だろうか。



風姿花伝が観阿弥によって書かれた芸術書なら
五輪書は、宮本武蔵によって書かれた
剣の心得ともいうべき書物です。




五輪とは『地』『水』『火』『風』『空』の
五巻に求められているからですが、
その内容は、実際的で、実用的です。




今日は「地の巻」の面白いところをご紹介しましょう。





その冒頭に、

「自分は、13歳から28、9歳迄、全国で60数回戦ったが、
 一度も負けたことがなかった。


 30歳を過ぎて振り返って見ると、
 自分が勝ったのは兵法を極めたからではない。
 たまたま天賦の才があり、
 天理にかなったか、相手が弱かったのだ。


 その後、一層深く兵法の道理を得ようと
 朝鍛夕錬していると、自ずと
 兵法の道にかなうようになった。
 50歳の頃であった。


 自分は兵法の道で得たものに従って、
 諸々の芸道の道としているのであるから、
 あらゆることに、自分には師匠というものがいない。」


とあります。





武蔵の絵を見たことがある人は
多いともいいますが、
その絵は素晴らしいもので、
専門の絵師でもあれほどのものは
なかなかないとおもいます。




ということは、この兵法の道を素直に学べば、
我々も、絵や彫刻ができるようになる。



つまり、芸術家になる指南書ともいえることになります。





この「地の巻」の最後に、
我が兵法を学ぶ人のための9か条というのがあります。




これは参考になりそうです。



1、素直な正しい道を思うこと

2、道は鍛錬すること

3、広く多芸に触れること

4、広く多くの職能の道を知ること

5、物事の利害得失を知ること

6、あらゆることについて、
  真実を見分ける力を養うこと

7、目に見えない事を悟ること

8、わずかなことにも気を配ること

9、役に立たないことはしないこと





なかなか、面白いと思いませんか?





このようなことをひたむきに実践すれば
確かに、達人になるように思います。




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