仏教を現代に活かす

前回は八正道に触れました。

そして、小乗から大乗まで、多様な仏教の中で、

そしてコレが、あれば、仏教

なければ仏教でないというのが三法印

諸行無常

諸法無我

涅槃寂静

ですが、何と言っても諸法無我です。

この世界に変わらなく存在し続けるものは何もなく、

我々のこの「私」も例外ではないということです。


人間だれでも普通には「我思う故に我あり」と思います。

そして自分、今、ここが、世界の中心です

ですから、自己中心になるのが普通なのです。

しかし、理性を持って、考えていくと、人はすべて死にますから、

自分もやがて死ぬはずだということは、理屈ではわかるのですが

感情的には、納得できません。

この自分がなくなってしまうのが恐ろしいのです。

そして、自分を武装し、守るように、自分の金、自分の地位、

自分の名誉を求め争うのです。



現代の世界で、もっとも社会に貢献している仏教は

マインドフルネスだと思います。

かつては、禅が、スティーブ・ジョブスや

スピルバークなどに影響を与え、瞑想や、ミニマリズムなどに

生きてきました。

アメリカのカバットジンは、、生理学的には問題が見られず

従って普通の医学では治療法の見つからない、原因不明の慢性の疼痛

や不眠などの治療に、仏教の正念を応用した

マインドフルネスストレス低減法を提唱しました。

この瞑想法により、スタンフォードのマグゴニガル教授は

子供の頃から悩まされてきた、偏頭痛から開放され、

うつ病の再発率が認知行動療法に比べ半分になったということで

世界に広まりました。


効果があるのは、今ここに集中することです。

通常の人間は常に今ここから離れ、過去のことで悔い

未来の不安に蝕まれているので、幸せになれないのです。



この、心が、あちら、こちら、と彷徨うのを、

マインドワンダリングと呼んで、うつ病の大きな原因の一つと

言われています。


問題は、カバットジンの方法では、宗教性を廃したプログラムという

ことで、「無我」ということを考えていないので、

今、ここに集中するということが、エゴの肥大につながる

可能性があることです。

仏教の「正念」は自我をなくす修行の方法として

今ここが、無限小の、点であることを観ずることにあるはずですが

それがないと、必ずとは言いませんが、

自我の肥大につながりかねません・・


私は「無我」ということを現実に活かしているのが

日本文化と思っています。

大徳寺の一休和尚が、茶道や、華道に影響を与え

沢庵禅師が、柳生に武道に影響したことは有名です。


「無我」とか、「余白」とか、「間」とかいう概念は

西洋は勿論、仏教の生まれたインドにも、伝来した、中国、韓国にも

今はないと思うのです。

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